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from time to time [単語・表現]

from time to timeは、ほぼ常に「随時」と訳している。あるとき翻訳会社の方から、「随時」としてあるのはなぜかと聞かれたことがある。そのときは、法律文書ではこれが定訳だと思う旨説明したのだが、少々乱暴な答え方であったと反省している。そこで、英語のfrom time to timeについて改めて調べてみた。

・新英和大辞典
時々, 折々 (once in a while). 《1423》

・新英和中辞典
時々 (now and again).

・契約・法律用語英和辞典
随時 適宜(てきぎ) そのつど(文例は略した)

・Webster's New Collegiate Dictionary
once in a while; OCCASIONALLY

http://www.audioenglish.net/dictionary/from_time_to_time.htm
Meaning: Now and then or here and there   Synonyms: at times; from time to time; now and again; now and then; occasionally; on occasion; once in a while

英辞郎on the WEB(契約条項の文例にあったもの)
その時々に 適宜 必要に応じて 随時

なお、http://oshiete.goo.ne.jp/qa/3365815.htmlである方が説明されているところによると、from A to Aという表現には、「(ア)たくさんあるAを次々に見ていっている感じ、(イ)端から順番にではなく順不同に見ていっている感じ、(ウ)定期的にではなく不定期に見ていっている感じ」のニュアンスがある旨の説明がされていて、説得力を感じる。また、『(改訂新版)英文法解説』のP128 には、以下の文例が載っている。

They went from door to door asking for donation. (1軒1軒寄付を募って歩いた)

これらからすると、from time to timeは確かに「時々」、「折々」の意味もあるのかもしれないが、単に頻度が少ないことを表しているだけではないようである。英文契約では、『契約・法律用語英和辞典』にある「随時」や「その都度」が妥当である場合が多いように思う。但し、同辞典にある「適宜」については、『スーパー大辞林 3.0』の以下の記述にあるように態様を示す言葉なので、頻度を表すfrom time to timeとは少し違うように思う。

① その場に合っていること。ちょうど適していること。また,そのさま。適当。 「−な処置」 ② 個々の状況に合わせて行動するさま。副詞的にも用いる。 「各自−解散してよろしい」

また、英辞郎on the WEBにある「必要に応じて」も、意訳に過ぎるように感じる。


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